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エレファントピア

エレファントピア

カポーティ(アメリカ)

Capote(カポーティ)

2005年
監督:ベネット・ミラー
主演:フィリップ・シーモア・ホフマン(アカデミー男優賞受賞)
詳細:http://www.sonypictures.jp/movies/capote/index.html

評価:☆☆.5/4星


「ティファニーで朝食を」「冷血」などの小説で有名な、トルーマン・カポーティを描いた作品。
カポーティがカンザス州ホルカムで起きた殺人事件の取材に行くところから物語は始まる。かの「冷血」を取材、執筆した4年間を描いている。

映画と小説を比べることはできないが、やっぱり小説のおもしろさが圧倒的だったので、なんとなくパロディ的に思えてしまう。
しかしカポーティ自身のことをほとんど知らなかったので、人物を知るという点では興味深く観ることができた。


一家4人を惨殺した殺人犯を取材し言葉を交わすうち、彼らの一人、ペリー・スミスに深く共鳴していくカポーティ。彼ら殺人犯の出自は彼自身の生い立ちを思い起こさせるものだった。

「ぼくらは同じ家に生まれた兄弟のようなものだ。
彼は裏口から出て行った。
僕は幸運にも、正面玄関から出て行くことができただけだ。」

「アメリカには2つの社会(世界)がある。
それを知らしめなければならない。」


しかしなんと言ってもこの映画で衝撃的だったのは、
カポーティはオネエ言葉であった。という事実(?)に他ならない。
つまり上記のセリフは、
「あたしたちって同じ家に生まれた姉妹みたいなものよね!」
「アメリカには2つの社会があるのよ!」
となる。
聞き取りにくいのなんのって…。

そして個人的に気になったのが、映画内にちょこちょこと現れたイケメンさん。誰だろう?と思って後で調べたら、カポーティのパートナーである、ジャック・ダンフィーだった。
「冷血」後、アルコール中毒になり、ドラッグに手を出し、とうとうその後の長編小説を発表することなく亡くなったカポーティだが、ダンフィーはそんな彼に生涯連れ添ったらしい。
平坦の反対の人生を送った彼だったが、その人生を傍らでずっと見ていた人がいたのだなあ。

「やだ~、ステキじゃな~い!トルちゃん!」と、思ったのだった。



昔の映画も。


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